2023.10.30 07:03繋がるということ 98から少し時間が開いてしまいました。クリエイターズマーケットでの課外授業が決まり、無事ブースも確保でき、あとは何を描こうかなと。時期的にはクリスマスだったので、モチーフはクリスマスのものにするとして。私が描く絵とのバランスも取りつつ、子どもたちでも1時間程度で描けるものはなんだろうか…などなど、あれやこれや考えた結果、「ジンジャーブレッドマン」を描いてもらうことにしました。当日の時間や場所を施設の担当の方と打ち合わせしつつ。その裏で、私自身もちゃんと時間内に仕上げられるか頭の中で何度もリハーサルし。迎えた当日。私にとっては何度目かのクリエイターズマーケットでしたが、ライブペイントでの出店は初めて。さらに誰かと一緒に描くということも初の試み。とにかくスム...
2023.07.27 00:47繋がるということ 8ここらへんへ来て、私も少し慣れてきたせいか、欲が出てきました。…この子達に、もっと色々体験させてあげたい!そもそもこれを始めたのも、「絵を描く」ということを通じてこの子達が将来、この施設を出たあとに自分の力で生きていく中で何かの助けになる種になれば…という思いがあったからでした。けれどそのためには、できるだけたくさんのものを見せてあげて、もっと方向性というか可能性を広げてあげることが必要だと思いました。そこで思いついたのが、毎年私が出店しているクリエーターズマーケットでみんなでライブペイントをやったらどうか、というアイデアでした。クリエーターズマーケットに出店していた際に、ライブペイントをやっているアーティストさんたちを見ていて、「私もいつかやりたいな...
2023.06.28 01:49繋がるということ 7担当している子は3名なので、それぞれがやりたいことが違っても、準備できなくはないな・・・と思った私は、子どもたちの希望に合ったものを準備して持っていくことにしました。グラフィティアートの子にはコピックを使用して自分の名前をデザインしてもらい、韓国風アートの子にはポップな線画にチャレンジしてもらい、陰影を学びたい子にはりんごをチョークアートで描いてもらい。。。結果的にはとても楽しんでもらえ、「またやりたい」という感想ももらえたのでホッとしました。そしてその次の回のこと。またそれぞれに合わせた内容で事前準備をし、よし、今日も楽しんでもらうぞ!といそいそお教室へ向かったのですが。今日やる内容を広げたところ、「先生、これじゃなくて今日はチョークアートやる~!」...
2023.02.14 03:07繋がるということ 6自分のやっていることが正しいのかどうか、不安になった私は少し立ち止まって考えてみることにしました。そもそも、「得意なことで役に立てれば」という考えで始まったことでしたが、絵が好きな子が、私と同じようにオイルパステルで描くのが好きなのかどうか。当初、「オイルパステルでの絵画教室」として絵が好きな子を募集したけれど、来てる子達はオイルパステルを使いたいというよりは、もっと広い意味での「お絵描き」をイメージしているのかもしれない。それに、私が下絵を用意してそれを塗っていくというスタイルはどうなのか。本人たちのやりたい絵をやった方が楽しいのではないか。考えれば考えるほど、「もしかして、押し付けてしまってるのでは?」と思えるようになりました。うーーん。これでは子...
2023.01.27 01:50繋がるということ 5次の回でも、私が用意した下絵をもとに、色の塗り方、オイルパステルの使い方などをレクチャーしながら教えていきました。12月だったので、来年の干支の虎を描くことに。また、それだけでは物足りない子もいるかも、とクリスマスのオーナメント型にカットしたMDFがあったのでそれも持っていき、自由に塗ってもらえるようにしました。
2023.01.18 06:35繋がるということ 4面接は、施設長さん含め3名で行われました。緊張しましたが、自分の作品をお見せしたり、つたない言葉でしたが思っていることやできることなどをお話し、最終的には活動することを許可していただけました。まずはお試しということで1回やってみましょうかと、具体的な日程も決まり、「よし、がんばろう!準備しなくっちゃ!」と意気込むと同時に、本音は「大丈夫かな、できるかな」という不安もちょっぴり。。。時期的にはクリスマスが近かったので、モチーフはブッシュドノエルに。サイズは2時間程度で終了できるものということでA5サイズを用意しました。その他、そもそも子どもたちは「オイルパステル」や「チョークアート」で実際にどんな絵が描けるのか知らないのでは、と思い、自分の作品もいくつか...
2022.12.23 02:14繋がるということ3実際に動き出すまでに2年ほどかかった理由はもう一つありました。それは、「なにかやりたい気持ちはあっても、一体どうやって、誰に話せばいいのだろうか?」ということでした。いきなり施設に行ってもどこの誰だかわからない人を受け入れてくれるとは思えません。かといって、知り合いがいるわけもなく。。。しかもちょうど世の中はコロナ禍で、施設でボランティアを募集しているようなお知らせもない。。。どうしたものかなぁ、、、と。しかし、想いは通じるというか、天の導きというか。。。それはあるイベントに出展していたときのことでした。私のブースに興味を持ってくださった方が、たまたまNPO関係の方で、その方が手渡してくださったパンフレットに、児童養護施設の記事が掲載されていたのです。...
2022.12.15 02:51繋がるということ2「自分の特技を、世の中に役立てられないだろうか。」という考えを行動に移す前に、自分にはまずやらなければならないことがあるのではないかと思っていました。それは、児童養護施設での子どもたちのことを理解することでした。自分の特技で社会貢献。聞こえはいいですが、よく考えて取り組まないと、ただの自己満足になってしまいます。自分はいいと思ってやっても、相手を傷つけたり、負担になってしまっては本末転倒です。ましてや、私が関わりたいと思った先にいる子どもたちは、すでに心に傷を追っている可能性が非常に高い。そこへ、ただの興味本位や、薄っぺらい善意を持ち込んで、万が一余計に傷つけてしまったら。。。そう考えたら、まず、「自分は児童養護施設の子どもたちと、きちんと関わる覚悟が...
2022.08.23 06:55繋がるということ13年ほど前からでしょうか。「自分の特技を、世の中に役立てられないだろうか。」と考えるようになりました。でも、個人では大きなことはできませんし、そこまで大きなことがしたいわけでもなく、自分の手の届く範囲で、「継続して」できる活動はないだろうかと模索していました。私には高校時代からの仲の良い友人で、大学卒業後からずっと、児童福祉の仕事に携わっている子がいます。社会人になってから、彼女に会うと度々児童養護施設での話を聞くことがあり(もちろん個人情報や詳細な情報は一切話題には挙げない範囲で)、それがきっかけで私も興味を持ち、関連書を読んだりする中で、自分の知らない「社会」が意外と身近に存在していることを知るようになりました。そういう背景があったので、冒頭の「自...